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  • 執筆者の写真WCF TEAM

THE WAY of Life in Thailand (JP)

更新日:2022年7月13日

WOMENCANFLY.COでは、海外で暮らす女性のインタビューを紹介する連載企画「THE WAY」をスタートします。



第1回目となる今回話を伺ったのは、タイの首都・バンコクで働く上野絢子さんです。小さい頃から海外で働きたいという夢をもっていたという上野さん。タイ在住歴も8年目となり、すっかりタイの暮らしに慣れたそう。バンコクで働くのは大変? 楽しい? タイ生活を振り返っていただきました。





JICAに憧れ、海外で働いてみたかった


タイ生活を始めて、まもなく丸8年が経とうとしている上野さん。海外は幼い頃から身近な存在だったと言います。


「母親が海外旅行好きだったので、よく海外の話は聞いていました。私が小学3年生のときには、当時9歳だった私を友人宅に預けてペルーに行ってしまうような親だったんです(笑)」


仕事として海外を意識し始めたのは、中学生のとき。学校の先生がJICAのプログラムで海外へ渡航し、帰国してから話してくれた海外の話がとても面白かったのだそう。


「『私もJICAで働きたい』『海外で仕事をしてみたい』という夢をもつようになりました」


そんな上野さんは、大学で教育学を専攻。卒業後は小学校の先生として、地元である神戸で働き始めます。子どもが大好きな上野さんにとって、子どもたちと過ごす時間はとても充実していたそう。しかし、働くなかでふつふつと湧いてきたのは「海外で働きたい」という、中学生のときに抱いた想いでした。


ちょうどその頃、上野さんは「日本人学校」という存在を知ります。日本人学校とは、親の海外転勤などに伴い海外で暮らす日本人小・中学生を対象に、日本国内の小・中学校と同等の教育を行う機関のことです。


「『これなら教員として海外で働ける!』と思いました。すぐに書類を送ったら審査に合格して。東京まで面接を受けに行って、2日後に「バンコクに決まりました」という知らせを電話で受けたんです」


日本人学校の教員は、数年前から行き先を選択できるようになったものの、上野さんは配属される国を自分で選ぶことはできなかったそう。上野さんがタイに来たのは、偶然なのでした。




バンコクには働く女性にとって嬉しいサービスが盛りだくさん


タイには多くの日本人が住んでおり、日本食レストランや日系スーパーが充実しています。特にバンコクは日本の都心部に劣らず近代化しており、便利なサービスがたくさんあるんだとか。


「生活するうえで不便に感じることは、あまりありません。サービス価格も日本と同等もしくはそれよりリーズナブルなので、家事や掃除を気軽にアウトソーシングできるのが嬉しいです」





上野さんが住むマンション(コンドミニアム)の1階にはクリーニング屋があり、よく利用しているとのこと。仕事前にベッドカバーやシーツなど大きいものを預け、帰宅時に受け取るそうです。大きなファブリックの洗濯は大変なので、洗濯してもらえるととても楽ですよね。ランドリーサービスのほか、スーパーの宅配サービスやレストランのデリバリーサービスも便利なのでよく利用しているのだそうです。暮らしはもちろん、働く環境も日本とは少し異なります。


「タイ人女性はタイ人男性よりも働き者というイメージがあります。産休・育休も短いんです。出産してから仕事に復帰するまでがとにかく早い。『あれ? もう戻ってきたの?』と驚いてしまいます」


タイ人夫婦は多くの場合、田舎から夫婦2人でバンコクへ働きに出てきます。子どもたちは田舎の両親の元で育てられ、週末に帰るというのが一般的。それだけ田舎とバンコクに賃金や物価の差があるというのも事実です。


一方、タイで働く外国人はハウスキーパーを雇っている人がほとんど。週に1回・数時間から住み込みまで多様なプランがあるため、生活スタイルに合わせて契約することができます。ハウスキーパーは「アヤさん」と呼ばれ、価格もさまざま。住み込みで約20,000円/月というケースもあれば、週に2回で約5,000円/月というケースもあります。小さい子どもがいる家庭では、家事や炊事だけでなく育児も頼む方が多いよう。「母だから育児も家事も全部しなくてはいけない」という考えはあまりなく、「お願いできることはお願いできる」というのがタイの良いところです。


ステップアップを求め、タイで転職に挑戦!



上野さんがタイに来たのは、26歳のとき。先に紹介したとおり、日本人学校の教員としてバンコクに配属されたことがきっかけです。配属されたバンコク日本人学校は、在籍生徒数世界一。小学生と中学生合わせて3,000人が通うマンモス校です。そこでも子どもたちと楽しい時間を過ごしたのですが、教員とは別の世界を知りたいという思いから、小学校1年生の担任を3年間務めた後、転職を決意。出版社で働き始めました。


転職先の出版社は、上野さんが愛読していたフリーペーパーを発行する日系の企業。入社当時の従業員数は8名(うちタイ人6名、日本人2名)です。営業職で採用されましたが、クライアントは日本人だったため、仕事では主に日本語をつかっていたのだそう。初めての営業職でしたが、出版社での仕事は楽しかったと言います。しかし、働き始めて4年が経った頃、上野さんはさらなるステップアップを求めて2回目の転職を決断したのです。


「出版社で働き始めて4年が経った頃、帰国のタイミングを考えるようになりました。このまま帰国して日本で再就職ができるのか……いろいろと考えた結果、タイでもうひと頑張りしようと思ったんです」


2回目の転職先は、リクルート会社で働いていた友人に紹介してもらいました。上野さんは、2019年9月から日系建設設備のバンコク支社で営業として働いています。バンコク支社の社員数は約300名、うち日本人は約20名です。クライアントは日本人なので営業先では日本語をつかっているものの、社内の公用語は英語。タイ人スタッフとコミュニケーションをとる際には英語とタイ語をつかっているそうです。


タイで働くにはタイ語が必須!? 英語は必要?





海外で働く際に気になるのが「言葉の問題」です。上野さんは、タイ語を学ぶ機会が2度ありました。最初の機会は日本人学校の教員としてタイに来たとき。教員研修プログラムの一環でタイ語のクラスを受講しました。


「学校では日本語をつかって教えますが、生活のなかでタイ語は必須です。今はカフェで注文したり、タクシー運転手とちょっとした喧嘩をしたりするくらいの日常会話ができるようになりました」


2度目の機会は、働き始めてしばらく経った頃。タイ語が読めるようになりたいと思い、個人的にタイ文字のクラスを受けたそう。しかし、あまりに難しいのでギブアップ。例外のオンパレードで、マスターするのは難しいようです。


「会社の公用語が英語なので、タイ語はもちろん英語の必要性も感じます。そのため、休日に英語のプライベートレッスンを受けるようにしています」


さまざまな求人を見ても、「英語ができるか」というのは重要なポイントのひとつのよう。世界中どこにいても、英語は使えて損はありません。とはいえ、タイ人スタッフも英語が母国語ではないため、お互い英語でうまく伝えられない時もしばしば。そういう時は、英語とタイ語と日本語を使いながら一生懸命コミュニケーションをとっているのだそうです。


自分の「好き」を見つけたバンコク生活。やりたいことはたくさんある!


最初は教員としてスタートしたバンコク生活。上野さんはタイで転職を経験し、自分が好きなものが何かを見つけることができたと言います。


「特に出版社での仕事は面白かったです。当時は従業員8名だったので、一人ひとりの裁量が大きく、社長が『いいね』と言えば何にでも挑戦できる環境でした。地元・神戸が好きなので、タイ人に神戸を訪れてもらうために神戸の花見特集を企画したこともあります」


クライアントに広告枠を買ってもらい、その広告が活かされる魅力的なプロモーションを考えるという仕事の面白さに気づいたよう。アイディアを考えたりサービスの組み合わせを考えたりしてマネタイズすることに興味があるのだとか。


「何か面白いことができないかなと考えています」


反対にバンコクで苦労したことを聞くと、上野さんは目を閉じて黙ってしまいました。


「苦労したことって、実はあまりなくて。時間をかけて思い返すとたしかにあるんですけど、もうすっかり慣れました」


タイには「マイペンライ」という言葉があります。「気にしない」や「大丈夫」という意味です。タイ人の性格は大らかで、日本人と比べると "easy going"。一緒に働くタイ人スタッフは優秀ですが、育った環境や文化が異なります。それ故に、仕事を円滑に進めるためには少し工夫が必要なのだそうです。






「人にもよりますが、クライアントへの訪問をタイ人スタッフにお願いするときには、直前まで何度もリマインドするようにしています。相手が日本人だったら1度お願いすれば予定通りに訪問してもらえるのが当たり前ですが、タイ人だと「やっぱり今日のアポイントには行かない」と言い出す方もいるので(笑)」










タイで働くには、タイ人のマインドや文化を理解する寛容さが大切とのこと。一方で、ビジネスとして成り立たせるためにはうまくマネジメントすることも必要なのだと感じました。そのバランスが難しいようです。


4月からはいよいよタイ生活9年目に突入する上野さん。「人生は実験です!」と笑う姿がとてもたくましく見えます。9年目はどのような実験をするのでしょう? こちらまでワクワクしてきます。



Thank you for reading this, and We are always here for you !


Women can fly.


Much love, xxx

Team WCF


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